化粧っけがない女だけど、ヒジやカカトに触れられるのは嫌がる。主人公の男の子は、付き合っている彼女がヒジやカカトに丹念にニベアを塗るのを眺めている。そんな描写に、よく見ているなあ、とうなってしまった。 彼女は既婚者で、もうじき40歳。彼との年の差は二十。シチュエーションは禁断のラブロマンスふう。でも話は淡々。どんなタイプかっていうとトシには見えない黒木瞳みたいな、って、それはウソ。トシ相応の女。天然っていうか、主人公が絵のモデルになったときに「たくあん」をお礼にくれたりする。たくわんなの?というところが、彼は「かわいい」と思ってしまったきっかけらしい。それがまた彼を物語ってもいる。起承はあるけど、転も結も曖昧。そこがこの小説のよさか。カッコよくなりたいと思い続けてきたけど、なれそうにもない。フツーに二十歳を迎えちゃった男の子のだるさ、やるせなさが絵が浮かんでくるくらいよく描かれている。. 美術の専門学校に通うオレと、先生のユリは、19歳と39歳のカップル。フラリ、と恋人同士になり、気持ちのおもむくままにセックスをする。その付き合い方の自然体さが、徹底的に気持ちいい。 誰しもいろんな雑事やしがらみにとらわれ、人間関係に振り回されるのが日常でしょ?だからこそ、この二人のように、何かにせっつかれたり焦ったり怒ったりすることから自由になれたらいいなあ、とつくづく思ってしまった。 ストーリーという点では、ホント何という事のない話。だけど、なにか胸につき刺さってくるものがある。それは、作者が持つ研ぎ澄まされた感覚と、透明感のある描写によってるんだろうなあ。淡々とした中から、情感と切なさがわきあがってくる、不思議な一冊。. ストーリーはきわめて単純明快。改行が多くて、一文が短くて、会話が多くて、しかも行間が空いているので、開いた印象はとにかく「スカスカ」。1時間もあれば余裕で読めてしまう。特別大事件が起こるわけでもない。けれど読後感は爽やか。 なんていうか、本当に小説には「センス」ってあるんだろうなあ、と思った。物語を進めていく上ではまったく不必要なセンテンスに、ドキッとしたりする。小説を書く作業って言葉の取捨選択をいかにしていくかということだと思うんだけれど、この作品には必要でない言葉、必要だけれど省かれている言葉がたくさんあるように思う。必要な言葉を省いたり、敢えて必要でない言葉を入れることによって作品の印象はどんどん変化していく。その選択は、経験とか、修行とか、そういうことによってではなく、センスによって決まるのかもしれない。 山崎ナオコーラには、そのセンスが、確かにある気がする。. 凄い題名。こんな凄い題名の本は、カバーなしでは外で読めない。だからひっそりと、家の中だけで読了した。読み切るのに時間はかからず、あっという間にストーリーが頭の中を通り抜けたような、そんな楽しさがあった。だが、読み終えた感想としては、題名が強すぎて、それに内容が負けてしまったような印象である。20歳も年上の女性への恋、しかも、教師と生徒の間の禁断の恋を描いているが、文章には清潔感があって毒々しさはないし、題名に感じられるような強い主張とか、作者の強烈な個性の匂いは漂ってこなかった。現代的でナイーブな主人公の登場に、少し拍子抜けもしてしまった。 「人のセックスを笑うな」というタイトルだけを最初に与えて、このタイトルから連想して小説を書くという宿題を世の中の色々な作家に依頼したら、古今東西、面白い話が沢山生まれる気がする。題名に似合った、革命的で破天荒な物語を求めたい。.
人のセックスを笑うな : 作品情報 - 映画.com 19歳の美術学校生のみるめ(松山ケンイチ)。ある日、絵のモデルを20才年上の講師ユリ(永作博美)に頼まれ、その自由奔放な魅力に、吸い込まれるように恋におちた。友人の堂本 19歳の美術学校生のみるめ (松山ケンイチ) はある日、絵のモデルを20才年上の講師ユリ (永作博美) に頼まれ、その自由奔放な魅力に吸い込まれるように恋におちた。 人のセックスを笑うな - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画あ〜、美大って、こんな感じだったなぁ〜というような、懐かしい作品。〇〇大がモデルなのかな?って位の親近感。 松ケンが初々しい大学生役で、観れて良かったけど 結果、永作博美さんに魅了されました!. 動画配信で映画「人のセックスを笑うな」を見た。 劇場公開日:年1月19日 年製作/分/日本 配給:東京テアトル 永作博美37才 松山ケンイチ22才 蒼井優22才 忍成修吾 市川実和子 藤田陽子 MariMari あがた森魚 温水洋一43才 桂春團治 「人のセックスを笑うな」の英訳は Don't laugh at other people's sex. 人のセックスを笑うな ¥ ¥2, ストーリーはきわめて単純明快。改行が多くて、一文が短くて、会話が多くて、しかも行間が空いているので、開いた印象はとにかく「スカスカ」。1時間もあれば余裕で読めてしまう。特別大事件が起こるわけでもない。けれど読後感は爽やか。 なんていうか、本当に小説には「センス」ってあるんだろうなあ、と思った。物語を進めていく上ではまったく不必要なセンテンスに、ドキッとしたりする。小説を書く作業って言葉の取捨選択をいかにしていくかということだと思うんだけれど、この作品には必要でない言葉、必要だけれど省かれている言葉がたくさんあるように思う。必要な言葉を省いたり、敢えて必要でない言葉を入れることによって作品の印象はどんどん変化していく。その選択は、経験とか、修行とか、そういうことによってではなく、センスによって決まるのかもしれない。 山崎ナオコーラには、そのセンスが、確かにある気がする。. 役者が魅力的じゃないと成り立たない映画じゃないだろうか。 ユリもみるめもえんちゃんも堂本も 猪熊さんも温水さんの先生もみんないい。 えんちゃんの服装とかユリとみるめの家の雰囲気とか ゆるい美大の雰囲気が好き。 地方のあまり有名でない美大が舞台かな。 絶対タブーで気持ち悪くなりそうな19才39才の不倫がほのぼの系で描かれている。 ユリに子供がいないのが救い。 この撮影で松山ケンイチが本当に永作博美が好きになったのも納得。アラフォーとは思えない可愛さ。 年齢的にユリがえんちゃんに勝てるわけないのに 永作さんがとても魅力的。不倫なのにドロドロもしてないしエロくもない。 猪熊さんのさりげない台詞も優しさを感じる。 この映画には不貞を批判したりジャッジする人が出てこない。 肯定も否定もないから最後まで疲れず観れたのかな。 でもユリはちゃんと制裁を受けてみるめの前から消えた。 デスノートのLがすごく良かったので マツケンに注目して観た映画でした。.
人のセックスを笑うな
『人のセックスを笑うな』は山崎ナオコーラの同名の小説を映画化したものである。主要な登場人物や年齢差のある男女の恋愛といったテーマは共通しているが 第41回文藝賞に輝いた山崎ナオコーラの同名小説を、松山ケンイチ、永作博美、蒼井優ら豪華キャストで映画化した恋愛ドラマ 19歳の美術学校生のみるめ(松山ケンイチ)。ある日、絵のモデルを20才年上の講師ユリ(永作博美)に頼まれ、その自由奔放な魅力に、吸い込まれるように恋におちた。友人の堂本広告を見る 閉じる. 曲のセレクトや、服のセンスや、空気感や監督さんのセンスが伝わってきて、本当に 大好きな作品 です。 恋愛はいつもで惨めでなんかちょっとおかしいよなあ。人から見るとそんな自分は滑稽だ。" もっと読む. 次のページ: 解除されるツー・ショット. 共感した! ( 5 件). 笑える 楽しい. 舞台もが美大で繰り広げられていて、もう本当にあの特有の美大生っぽさだけで終始しています。 稚拙な物語も中心にはそれほど悪くない筋があるようなのですが、とにかく表現方法として苛立たせられることが絶えません。 ありとあらゆる場面でいちいち長回し。間の取り方も殆どの人が実際の秒数以上に長ったらしく感じることでしょう。 俳優陣は、脇役は除いて少なくとも主要四人に関しては健闘していると思います。珍しい現場で新鮮な刺激にもなったのではないかと察します。 監督と脚本には強い拒否反応が拭えませんでした。. 役者が魅力的じゃないと成り立たない映画じゃないだろうか。 ユリもみるめもえんちゃんも堂本も 猪熊さんも温水さんの先生もみんないい。 えんちゃんの服装とかユリとみるめの家の雰囲気とか ゆるい美大の雰囲気が好き。 地方のあまり有名でない美大が舞台かな。 絶対タブーで気持ち悪くなりそうな19才39才の不倫がほのぼの系で描かれている。 ユリに子供がいないのが救い。 この撮影で松山ケンイチが本当に永作博美が好きになったのも納得。アラフォーとは思えない可愛さ。 年齢的にユリがえんちゃんに勝てるわけないのに 永作さんがとても魅力的。不倫なのにドロドロもしてないしエロくもない。 猪熊さんのさりげない台詞も優しさを感じる。 この映画には不貞を批判したりジャッジする人が出てこない。 肯定も否定もないから最後まで疲れず観れたのかな。 でもユリはちゃんと制裁を受けてみるめの前から消えた。 デスノートのLがすごく良かったので マツケンに注目して観た映画でした。. 星5つ 星4つ 星3つ 星2つ 星1つ 星5つ. 恋の罪 [DVD]. 解説 第41回文藝賞に輝いた山崎ナオコーラの同名小説を、松山ケンイチ、永作博美、蒼井優ら豪華キャストで映画化した恋愛ドラマ。「犬猫」で高い評価を受けた井口奈己監督が、年の差カップルの切なくも可笑しい恋模様をリアルに描き出す。美術学校に通う19歳の青年みるめは、20歳年上の講師ユリに絵のモデルを頼まれ、彼女のアトリエでそのまま関係を持ってしまう。初めて経験する恋に舞い上がるみるめだったが、実はユリには夫がおり……。 年製作/分/日本 配給:東京テアトル 劇場公開日:年1月19日 スタッフ・キャスト 監督 井口奈己 脚本 本調有香 井口奈己 原作 山崎ナオコーラ 撮影 鈴木昭彦 音楽 HAKASE-SUN 美術 木村威夫. Xでつぶやく シェア. X Facebook Pocket Hatena. 並び替え 標準 評価の高い順 評価の低い順 共感した!の多い順. 共感した! ( 6 件). 好きになってしまい,購入しました. この作品はとにかく雰囲気がすごくよくて 色彩もここちよいです. 音楽もいいです . リアリティがあるようなないような 「自分も実はこういうかわいい世界に いるのかもしれない」 星5つ 星4つ 星3つ 星2つ 星1つ 星3つ. だがサブタイトルは Don't laugh at my romance. 共感した! ( 1 件). アマゾン ウェブ サービス(AWS) クラウドコンピューティング サービス. イーストサイド・ワルツ 悦楽の園 [DVD]. アトリエで、パーカー1枚だけ身につけたユリとパンツ一丁のみるめが、セックスの後イチャコラしているシーンがなんだか付き合い始めたばかりのリアルな普通の恋人同士のようで愛おしかったです。 総じて、ユリとみるめ、えんちゃんとみるめ、みるめと堂本など2人のシーケンスは良く出来ていると思うのですが、他のシーンは「もっと短く(もしくはバッサリと)カットできるんじゃないかな」と思って観てました。 予告編では歳の差とか強調してたけど、そんな事はどうでも良いかな。でも永作さんに「お子ちゃま極まりないなぁ」とかは言われてみたいものです。. DVD "もう一度試してください。". さんのブロックを解除しますか? 解除する キャンセル. これすごく好み分かれそう、面白くないっていう人のほうが多そうです。 でも私は好きです。空気感とか画面構成とかすごくリアルで平凡凡なあの落ち着く雰囲気が私は好きです。 観ていて心が落ち着くし観終わった後すごく心に余裕ができる気がします。. 素材は悪くないが全編にわたって創造力が貧困。としかいいようがない。 音楽もたいへん貧しい。おそらく良い作品 文学、音楽、美術 に出会ってきてないのだと思う。 いいところとしては美大の描写が相当リアル。 それくらいかな。無料公開のエサにはちょうど良い。. com, Inc. 忍成修吾, 松山ケンイチ, 井口奈己, 蒼井優, 永作博美. Amazon Advertising 商品の露出でお客様の関心と 反応を引き出す. Amazonビジネス(法人購買) 請求書払い 法人価格・数量割引. イラスト:高橋将貴 「結婚してるって聞いたんですけど」 「そうよ」 「みるめ君とは遊びですか?」 「遊び? うーん、付き合っちゃダメかな?」 「ダメです」 「そっか……だって触ってみたかったんだもん」 彼女はそう言ってイタズラっぽく笑った……かどうかは、実は顔が見えていないので定かではない。だが、思わずそう書きたくなってしまうほど、彼女の声の調子は明るい。 ユリ(永作博美)は39歳の人妻だ。美術学校の講師をしていて、教え子のみるめ(松山ケンイチ)と関係を持っている。二人の年齢は20歳離れている。 みるめのことが好きなえんちゃん(蒼井優)は、「だもん、って……」と言って呆れた表情を浮かべる。えんちゃんはみるめと同じ美術学校の学生で、この二人にはやはり同じ学校に通っている堂本(忍成修吾)という共通の友人がいる。そして堂本はえんちゃんに想いを寄せている。 映画『人のセックスを笑うな』(井口奈己監督、年)は、この入り組んだ「四角」関係を見事な「視覚」関係に落とし込んでいる。 最初のツー・ショット 『人のセックスを笑うな』は山崎ナオコーラの同名の小説を映画化したものである。主要な登場人物や年齢差のある男女の恋愛といったテーマは共通しているが、映画版には大幅な脚色が施されている。文字で表現された文学の世界を映像に変換するにあたって、そのポテンシャルを最大限に引き出そうとしていることがうかがえる。 映画の冒頭にはすでに原作小説とのわかりやすい違いが描かれている。小説はユリとみるめが出会っている状態から話が始まるが、映画は出会いのシーンを冒頭に置いている。 終電を逃してヒッチハイクを試みているユリは、みるめ、えんちゃん、堂本が乗っているトラックに拾われる。トラックの狭い車内に並んで座っている仲良し三人組の関係性は、そこにユリが加わることで、変化を余儀なくされることになる【図1】。 【図1】 車内にはもうスペースがないため、ユリは荷台に乗り込む。彼女を手助けするために、みるめも荷台に移り、この映画で最初のツー・ショットが完成する【図2】。このツー・ショットは、三人組がバラけて二人組に変わる瞬間を視覚的に表現すると同時に、ユリとみるめの今後の関係を暗示するものである。 【図2】 記事が続きます. 美術の専門学校に通うオレと、先生のユリは、19歳と39歳のカップル。フラリ、と恋人同士になり、気持ちのおもむくままにセックスをする。その付き合い方の自然体さが、徹底的に気持ちいい。 誰しもいろんな雑事やしがらみにとらわれ、人間関係に振り回されるのが日常でしょ?だからこそ、この二人のように、何かにせっつかれたり焦ったり怒ったりすることから自由になれたらいいなあ、とつくづく思ってしまった。 ストーリーという点では、ホント何という事のない話。だけど、なにか胸につき刺さってくるものがある。それは、作者が持つ研ぎ澄まされた感覚と、透明感のある描写によってるんだろうなあ。淡々とした中から、情感と切なさがわきあがってくる、不思議な一冊。. この商品をレビュー 他のお客様にも意見を伝えましょう. このユーザーを ブロックする このレビューを報告する. 内容にも殆ど関係なく、人の目の引き易さだけを狙い付けたタイトルで、 観てガッカリです。 そうして視聴させても、惹きつけるものなどなく、面白くもない。 完全に固定したカメラワークで話を写したりしてますが、 新しい表現の方法であるとかでは全くなく、 ただただ素人の手抜き手法を見せられているような気がします。. 利用規約 プライバシー規約 パーソナライズド広告規約 各種規約 特定商取引法に基づく表示 © , Amazon. 共感した! ( 0 件).